26歳、恋に落ちる。

初めにしっかり掲示しておきたい。

この想いを成就したいとか、どうにかなりたいとか、そういう思いはこれっぽちもなくて。

ただ、誤魔化せなくなってきたこの想いに名前を付けて、私の一部としてちゃんと大事にしようと思った、ただそれだけです。

 

よく、京本くんと樹くん、どっちのオタクなんですか?と聞かれるのですが、樹担です。 

もうあまり知る人も少ないかもしれないけど、もともと一番最初に好きになったのは京本くんでした。

 色々あってある時を境に、”樹ちゃんを守らなければならない”とおこがましい正義感にかられ樹担となったのです。

樹担になったからといって京本くんに興味を失くしたわけではなく、むしろ京本くんと樹ちゃんのコンビに底知れぬ良さを感じてしまい、異常な程に執着する溺愛モンスターとしてハッピーオタクライフを送るようになりました。

 

そもそも昔から綺麗な人に惹かれやすい私、京本くんの美しい顔面に落ちるのは一瞬の事だった。

顔を眺めているだけで心が満たされる...とんでもない人に出会ったと衝撃を受けた事を今でもよく覚えている。さらに京本くんは顔だけじゃなく歌声までも綺麗だった。

神様に愛された人だと思った。

京本くんはなんでも持っていて凄いなぁ、羨ましいなぁと思っていた。

大馬鹿野郎だね。

最初から全部持っていた訳じゃない、上手にできていた訳じゃない。全部、京本くんの努力。想像なんてできやしない。魂を削るくらい努力してきた結果が、今の京本くんなのだ。そんな当たり前のことに気づけずにいた。

いつからか、京本くんが尊敬する人に変わった。

 

同い年だからこそなのか、京本くんの頑張りには一番刺激をもらえる。

舞台期間中の雑誌やブログに掲載される京本くんの言葉はもはや人生のバイブル。

仕事を投げ出したくなった時も、京本くんは頑張っているのに私は逃げていいのか?と、踏みとどまることができた。「明日からも一緒に頑張ろうね」といつも寄り添ってくれる京本くんがいてくれたから、頑張れたことがたくさんある。

 樹担ではあるけれど、京本くんは私にとってずっと特別な存在なのです。

 

特別な存在だとは思っているけど、それは恋愛感情の類ではなくて。

 京本くんみたいに一生懸命にカッコよく生きたいと思っていた。

 憧れだった。

 

「この子はいま究極の片想いをしている」

いつだったかなぁ。飲み会の席で、恋バナになった時に私がジャニオタだと知っている友人が放った言葉。思い浮かんだのは、京本くんだった。

友人は単純に、アイドルを追いかけている私を別の言い方で表してくれただけなのだけど、自分でもびっくりするくらいその言葉がすんなりと心に入って来てしまって。焦った。いやもう挙動不審になるくらい焦った。嘘だと思った。お酒に酔って一番タイプの京本くんの顔が浮かんだだけだ。そう思い込んでその場を笑って流した。だけどその日、お酒は飲んでいなかった。

 

非常にまずい。

こんなつもりじゃなかったのに。

友人の言葉が頭から離れず、気が付けば京本くんも頭から離れない。

訓練されたオタクなので四六時中自担の事を考えるなんてのは朝飯前なのだけど、コレに関してはちょっとばかり意味が違うと薄々気付いていた。でもまだ違うと決め込んでいた。

 

私は、アイドルにガチ恋はしない。リア恋枠もいない。

好き好き言っても、結婚したいと言っても、そこに深い意味は見出していなかった。あるのは愛だけ。そう、愛なのだ。

京本くんに対するこの想いもちょっとばかり愛が形を変えて大きくなっただけだと思っていた。

 

はっきり自覚したのは、つい最近。点描の唄を京本くんが歌った日のことだ。

 ここ最近京本くんのお気に入りの曲であることは知っていた。自担の好きなものはすぐに摂取。オタクの基本定理である。

だから私もすぐにこの曲を聴いた。良い曲だな。それが感想だった。いつか京本くんがこの曲を歌うのを聴いてみたいな。それだけの感想だった。

そのいつかはわりとすぐにやってきた。

8/15NHKらじらーサタデーで勝負に勝った京本くんが流した曲が点描の唄だった。毎回曲が流れている間、ブースで熱唱している京本くんのマイクをオンにして生歌を流してくれるのがらじらーさんの粋なところだ。だから今回も、楽しみに待っていた点描の唄を歌う京本くんの生歌が聴けた。

これが原因だった。

 

「私は貴方を好いている」

京本くんが歌ったこのワンフレーズ。たったワンフレーズだけなのに、私にとってこの曲が特別な意味を持ってしまった。

京本くんにこんな風に想われる人がこの世界のどこかにいるんだと思ったら急に胸が苦しくなった。泣きたくて仕方がなかった。そしてその相手が絶対に私ではないことに絶望した。

もう誤魔化せない。完敗だ。

憧れとしての好きに、混じってしまった。

自分でもびっくりするぐらい京本くんのことが好きみたい。

点描の唄が死ぬほど胸に刺さる。

 

「絶対に叶わないって分かってるのになんで好きになるの?」と言われたことがあるけど、叶えようなんて、叶えたいなんて絶対に思わない。だって彼はアイドルで、私はファンだもん。叶えたくて好きになった訳じゃないんだよ。どうやっても抗えない気持ちがあることに気づいてしまっただけ。

私は叶わない恋をしているのではなく、敵わない恋をしているのです。

 

単純に曲の歌詞に引っ張られて想いが混同しているだけなんじゃないの?いわゆる沼に落ちたっていうやつなんじゃないの?

そうかもしれない。

それでも今、この感情を沼落ちしたというには言い表せないものがある。

この想いに名前をつけるなら、それはやっぱり「恋」なんだと思う。

 

京本くん、アイドルで居てくれてありがとう。京本くんがアイドルじゃなかったらこんな大罪級の激重感情を一般人には向けられない。大声で貴方が好きだと言える。私は今それが嬉しくて幸せでたまらないのです。「限りある恋だとしても 出逢えて幸せです」点描の唄、本当にそれな……

 

「手を取ることは出来ずとも 私は貴方を好いている」

 

これからも客席から応援しています。